循環型保育園をめざして
 平成19年度から、理事長所有の畑約0.3ヘクタール(3,250u)をみいづ農園として解放しています。
 野菜の供給以上にその目的は、子どもが生活する目の前で、野菜などが生長する姿を見せること、また生長のために必要なもの(土、水、太陽、肥やし)、生長を取り巻く環境(草、虫、生態系)を体験的に知ること、収穫のよろこび、感謝の気持ちを育てること、にあります。
 19年度は、年長年中児が今日の給食に必要な野菜を採りに行くことのみでしたが、20年度はもっと畑を舞台に保育しようということになり、登園してからの1時間、全園児が畑へ行って遊んだり収穫したりするようになりました。畑にいる時間は年々長くなり、30年度現在では午前中ずっと畑で過ごす子もいます。
 毎朝9:20になると、異年齢で手を繋いで畑へ来て、そのまま今日の給食に使う野菜や野草の収穫をします。給食室へ届けおわると、畑での遊びが始まります。 
 畑でどんなあそびをみつけ、何を発見するかは子供集団の自由に任せていますが、関わる保育士たちは、毎月の月案で、ねらいに沿った環境設定を行います。


循環のすがた

 給食室の残飯や野菜くずは、動物当番がもらいに来て夕方の動物のエサになります。
→ わずかに残る屑は、野菜屑当番が畑へ穴を掘って埋けています。
→ 動物の排泄物も、、動物当番が畑の土の上に置きます。
→ 畑へは枯れ葉や草なども入れ、自然に徐々に土に還ります。
→ みいづ農園の土は、ミミズやもぐらなどの小動物が耕し、虫たちのすみかにも提供しています。
→ 化学肥料や農薬を使用しないので、生き物の楽園です。それはつまり、子ども達の楽園でもあるのです→ 草引きも旺盛な季節には追いつかない程ですが、在来種や食べられる野草を残すようにしてきました。
→ 意識的に草を残し、石や枝を積み、虫たちの天敵も招き入れ、生態系を維持しようとしています。 
→ 生態系が保たれれば、作物にとっても害虫や病気の被害を抑えることができます。
→ また生命力に溢れた野草も、野菜のように収穫して給食に取り入れています。
→ こんな健康な土から育った作物は、おいしくないわけがありません。
→ 子ども達は、日々生育する作物の間で遊び、実りを発見し、「たべたーい」と言います。
→ 食べたいときがおいしいとき。自分で食べたい野菜を採り、塩をつけて食べています。
→ 給食室からも、今日の献立で使う野菜を依頼するカードをつるしておき、気づいた子がカードを下げて、畑へやってきます。給食中、「この大根は私がとった大根」など自慢しながらおいしくいただいてしまいます。
→ 「いただきます」「ごちそうさま」の前に「かみさま、おとうさま、おかあさま、おいしいごはんをありがとう」と言って、今はまだ分からないかもしれませんが、感謝の言葉を唱えます。
→ 園庭にはチャボやウサギがいます。いろいろな野鳥もやってきます。
→ 自分のおなかがすいた時は、動物達もおなかがすいたかな?と、思いやれる子になってほしい。
→ 給食の一部を残して、動物にもおいしいものを分けてあげます。
→ 食べることと排泄することは生きていく上で同等です。
→ 現代の世の中は、排泄や排泄物が「汚い」ものとして見えなくしていますが、動物の姿や物から、「排泄」を知ってほしいと思います。
→ 「糞」はまた、動物の「死骸」などとともに、土に還ります。
→ 土は全ての有機物を呑み込み、また新たな命を育みます。
→ 私達人間もこの循環の中で例外ではない、ということを、
→ 毎日畑で遊ぶ中で体で、心で、感じ取ってくれればいいと、願っています。


 



社会福祉法人神苑福祉会みいづ保育園